すなわち君の受験勉強法は端的に間違っている

才能でも根性でも運でもなく、「考え方」と「適量の努力」で受験に合格するための戦略的思考法

受験勉強とは「RPGのレベル上げ」である

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難易度設定を間違えると、受験勉強が「クソゲー」になる?

突然ですが、ゲームの世界で駄作が「クソゲー」とまで呼ばれてしまう最大の要因はなんだと思いますか?

荒唐無稽な世界観? つまらないストーリー? 映像レベルの低さ?

どれも要因のひとつではあるかもしれません。しかしゲームの肝は、実のところもっとシンプルなところにあります。

クソゲー」が「クソゲー」たる最大の要因、それは「難易度設定が不適切である」ということです。「不適切」というのはつまり、「難しすぎる」のも「易しすぎる」のもどちらも駄目だということです。あまりに難しすぎればプレイヤーはすぐにやる気をなくし、簡単すぎればまったく歯ごたえがないため、プレイしている実感が感じられず飽きてしまいます。

両者ともに「努力が報われない」という点が共通しています。極度の難しさは努力では越えられず、いきすぎた易しさは努力を必要としないからです。

人間のモチベーションを下げるのは、何よりも「努力が報われない」という感覚です。逆に言うならば、「気持ちよく努力させてくれる」のがゲームの面白さであり、良いゲームの条件であるとも言えます。「ゲーム」を「人生」と言い替えても、同じことが言えるかもしれません。

そして受験勉強においても、実はこの「難易度設定」というのが、受験生のモチベーションを大きく左右する重要な役割を果たしています

とはいえ、志望校の難易度を下げる必要はない

しかしこれはけっして「志望校のレベル設定」のことを言っているのではありません。志望校の設定は、難易度が高くても全然構いません。入試直前の段階においては、リアルな滑り止めを設定するのが常ですが、第一志望のレベルを今の自分の学力に合わせる必要はまったくありません。

では「難易度設定」とは、いったいなんのことを言っているのか? それは普段使用する参考書や問題集のことを指しています。成績が伸び悩んでいる受験生は、参考書や問題集の難易度設定が間違っていることが多いのです。

気持ちよく「レベル上げ」をするために必要な条件とは?

ここで再び、ゲームのことを考えてみましょう。『ドラクエ』をはじめとするRPGにおいては、主人公を成長させるための「レベル上げ」が必要となる場面があります。そして良くできたゲームというのは、その時点の主人公にとってちょうどいい強さの敵が目の前に出現するようにできています

一方でクオリティの低いゲームの場合、まだ主人公のレベルが低く、ロクな武器装備も手に入らない段階で強敵に出逢って一撃でやられてしまったり、反対に主人公の行ける範囲内にいるモンスターが弱すぎるために、いくら倒しても全然レベルが上がらないという不毛な状態を招いてしまいます。

いずれの場合も、プレイヤーのモチベーションが大きく下がってしまうのは火を見るより明らかでしょう。それはやはり「努力が報われない状況」であるからです。人間がある対象について面白さを感じるためには、その内容以前に「適切な難易度」が不可欠であるということです。

難易度設定が適切でないと、せっかくの努力も報われない

成績が伸び悩んでいるとき、人は基本的に、自分の学力だけに問題があると考えがちです。しかしRPGで主人公のレベルを上げるためには適切な強さの敵が必要であるように、受験生が学力レベルを上げるためには、適切な難易度の問題(目の前の敵)が必要です。この二つの要素は学力向上のための両輪であって、どちらか一方だけでは速く走ることができません。

つまり主人公がいくら勉強を頑張っても、ちょうどいいレベルの「敵=問題」が目の前に現れてくれないとうまく成長していくことができないということです。物事が上手くいかなくなったとき、人はとかくむやみに頑張ろうとしがちですが、自分自身を成長させるためには、それだけでは空回りしてしまう可能性が高い。

ここはひとつ冷静になって、自分と参考書/問題集のレベルが適切でないのではないかと考え、難易度設定の見直しをはかるのが第一です。

参考書/問題集の難易度は、「問題」よりも「解説」を基準に判定すべし

さて、いざ参考書/問題集の難易度レベルを判定するにあたって考えなければならないのは、「問題」と「解説」のどちらを基準に難易度を測るのかということです。

普通に考えれば、問題をやってみてあまりに間違いが多いようであればレベルを下げる、という判断になると思いますが、それだと単に「正解できる問題=もうやる必要のない問題」をより多くやることになってしまいます。正解によってモチベーションは多少上がるかもしれませんが、すでに相手にする必要のない敵と頻繁に戦う分だけ、効率としてはむしろ悪化することになります。レベルが上がってきているのにスライムばかり倒しているのは、明らかに時間の無駄であるわけです。

なのでここは、「解答/解説のレベル」を基準に難易度を設定すべきです。たとえ問題に正解できなくとも、解説を読んで理解できるのであれば、それはあなたにとって適切な難易度の参考書/問題集であると言えます。問題に間違えたとしても解説を読んで理解できれば、その納得感が確実にモチベーションにつながりますから、問題が難しいからといってやる気をなくしてしまうこともないはずです。

さらには、一般に「問題の難易度」と「解説の難易度」が比例しているかというと、そうとも限りません。むしろ難しい問題集のほうが網羅性が高く、細かいところまで解説が行き届いている場合も少なくないのです。

数ある参考書/問題集の中でも、「過去問」だけは使用目的が異なる

しつこいようですが、再度RPGにたとえてみましょう。問題が「敵」だとすれば、解説は主人公を助けてくれる「武器」にあたります。難易度の高い敵を倒したほうが経験値は稼げますから、自分のレベルは低くても強力な装備によって互角に戦えるならば、ある程度強い敵と戦ったほうがレベルの上がりは速くなります

ちなみに、RPG的にいえば志望校の過去問は「ラスボス」ということになるでしょうか。いや、本当に倒すべき真の「ラスボス」はまだ見ぬ入試本番の問題なので、過去問は「仮想ラスボス」とでも言うべきか。

いずれにしろ過去問は、まだレベルに達していない受験生にとっては問題が難しく解説もあまり充実していないため、難易度的にはかなり「不適切」であることが予想されます。しかしここだけは例外として、受験勉強の初期段階で当たって砕けておくことを強くおすすめします

それは根本的に通常の参考書/問題集とは使用目的が異なるためで、過去問には「受験勉強の基本方針を定めるための情報源」として真っ先に活用する価値があるからです。あくまでも過去問は本当の敵ではなく「仮想」のラスボスですから、倒すことを目標とする必要はありません。RPGでいえばスタート地点で世界地図が手に入るようなものなので、早めの過去問分析により、その後の冒険を圧倒的有利に進めることができます。


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