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すなわち君の受験勉強法は端的に間違っている

才能でも根性でも運でもなく、「考え方」と「適量の努力」で受験に合格するための戦略的思考法

究極の一冊に辿り着くためには、数多くの参考書に目を通すしかない

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「おすすめ」の海で溺れないためには、確かな「選択眼」を身につける必要がある

いまやAmazonのレコメンド機能を筆頭に、待っているだけでなんでもかんでも自動的に選んでくれる世の中になりました。しかしそれが当たり前になっているということは、「誰もがその恩恵を受けている」ということであって、その方法では「他人に差をつけることはできない」ということでもあります。

参考書を選ぶ際には、「あれもこれも手を出すな。厳選した一冊を繰り返しやれ」とよく言われます。しかしこの常套句は、多くの名言がそうであるように、大事なプロセスを省いている。それは、「ならばどうやったらその一冊を厳選する選択眼が身につくのか?」ということです。

先生がすすめる一冊、友達や先輩がすすめる一冊、ネット上ですすめられている一冊、Amazonのベストセラー等々、それこそ今やレコメンドには事欠きませんが、おすすめしてくる手段が増えているぶん、その中から選ぶのもまた難しくなっているとも言えます。

今やすっかり、「おすすめの数が増えた結果、どのおすすめの一冊も普通の一冊に見えてくる」という、いわば「おすすめインフレ」とでもいうべき現象が、参考書に限らずあらゆるジャンルで起こっています。

「おすすめ品」というのは、数が絞られているから手に取ろうと思うわけで、店頭の棚がすべておすすめ品に埋め尽くされてしまったら、結局「何もおすすめされていない」のと同じ状態になってしまうわけです。

参考書選びの「DJセンス」を磨くには、まずは「数撃つ」しかない

そうはいっても、中にはやはり有用な情報もあるわけですが、どんなにそれらしい情報を集めようと、最終的にそれを選ぶ本人が判断を間違ってしまったら、すべては無駄になってしまいます。世の中に様々な「おすすめ」があふれているということは、結局のところ「すべては受け手の好みによる」ということを、皮肉にも逆説的に証明しているということです。

さて、ではどうやって「参考書を厳選する能力」を手に入れたらいいのか。これはもう、元も子もないことを言うようですが、正直「数撃つ」しかありません。「良質なものを選ぶ」というある種の「DJセンス」は、やはり初期の段階においては、「とにかく数多くの楽曲を聴く」という物量作戦によってしか鍛えようのないものです。

これは映画でも漫画でもなんでもそうですが、ある程度の量に触れないと、「自分にとって何が良くて、何が良くないのか」という基準ができてこないのです。そしてその「選択基準」は、絶対に自分の中に作らなくてはならない。これはあなたが人間である以上、どうしても外付けにはしておけない部分です。

選んだ一冊に運命を託すには、それを自らの手で確信を持って選ばなければならない

つまり、効果的に受験勉強をしていくためにはまず、「あらゆる参考書に目を通す」というプロセスは絶対に通過しなければならない。ここをサボッてしまうと、あとで躓いたときに修正がきかなくなります。どんな参考書を使っていても、勉強を続けているうちに、何度かは「この参考書、俺には向いてないんじゃないか」と感じるときが必ず来ます

そうなったときに、「これは自分自身の手で選んだのだから間違いない」という自信と、「少なくとも他にこれ以上のものはなかった」という確かな実感を持てるかどうか。その二つの感覚を持てない限り、目の前の一冊に自分の運命を預けることは難しいのです。

自分にとってベストな一冊とは、「痒いところを掻いて、痒くないところは掻かない」でいてくれる参考書

あとは「あらゆる参考書に目を通す」という作業を、どう効率的に行うか、ということになります。もちろん全部を買う必要も、全部読んでいる暇もない。そういう場合には、優先順位を決めてピンポイントに見比べていくことによって、作業量を減らすことを考えましょう。

それにはまず、各科目において、「自分にとってわかっているかわかっていないのか微妙な箇所」について、それぞれの参考書がどう書いているのかを見比べてみることです。

たとえば英語の「SVOCにおける使役動詞の使い方」がどうもピンと来ていないということであれば、そこの部分の解説を見比べて、もっとも具体的に、腑に落ちる説明がなされている参考書を選ぶ、といった具合に。

参考書によって、ぶ厚く説明している部分と、ある程度流している部分というのがどうしてもあります。そこで、ちゃんと「痒いところを掻いて、痒くないところは掻かない」でいてくれる参考書というのが、自分にとって「もっとも学習効率の良い参考書」ということになります。

もちろん、痒くないところは自分で読み飛ばせば良いわけですが、一般に、「痒くないところを掻いてくる参考書は、痒いところを掻いてくれない」という傾向があるのも事実です。レベルの合ったものを見つけるためには、そういった「過不足のなさ」というのも、ひとつの手がかりになります。

よく言われる参考書との「相性の良さ」というのは、つまりこの「痒いところを掻いて、痒くないところは掻かない」という距離感のことを指しているのだと思います。同じ曲を聴いても、「この曲はギターソロが充実してていいな」と思う人もいれば、「なんでこんなにギターソロ長いんだよ」と感じる人もいるということです。

相性の良い参考書とは、「自分のわからない箇所を、“わかりにくい箇所”として丁寧に説明してくれているもの」

そういった「過不足のなさ」を判定するためには、やはり一箇所だけで判断するのは不安ですから、「自分にとってわかっているかわかっていないのか微妙な箇所」を、とりあえず三箇所ほどピックアップして見比べてみることです。

「まったくわかっていない箇所」は、まだ受験勉強の初期段階ではどの参考書を読んでもピンと来ない可能性が高く、「わかっている箇所」は、基本的にやる必要がないので詳しく書かれていても意味がありません。

なので、同じ箇所を見比べた際に「あっちの参考書の書き方だとわからないけど、こっちの参考書の説明だと腑に落ちる」というような箇所が、自分にとっての参考書の良し悪しを判断する基準としてふさわしい箇所であるということになります。

参考書選びには他にもいろいろな基準がありますが、まず第一に重要視すべきは、「自分がわかりそうでわからない箇所を、その参考書が“わかりにくい箇所”として想定しているかどうか」という点にあります。

参考書を選ぶ前に、その選び方をまず考えること。これも受験勉強における「逆算思考」のひとつですが、そうやって他人より手前の位置からベストな方法を考えていくことで、その先のルートはより効率的かつ確実なものになっていきます。

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