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すなわち君の受験勉強法は端的に間違っている

才能でも根性でも運でもなく、「考え方」と「適量の努力」で受験に合格するための戦略的思考法

はじめに~受験という大海原に、公園のボートで乗り込んではいけない~

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近所の池のボートをいくら必死に漕いでも、志望校というまだ見ぬ土地に辿りつくことはできない

受験には、「方法」があります。「方法と手順」があります。おいしい料理を作るためのレシピがあるように、物事には常に「方法」というものがあります。

しかしそれらは、一般に学校で教えられるような、「基礎から応用へ」という方法とは異なります。それはいかにも「正しい手順」のように見えますが、実のところ「効率の良い手順」でも、「誰もがやりやすい手順」でもありません。

「勉強」を「航海」にたとえるならば、中間・期末テストへ向けた勉強というのは、あくまでも視野の範囲内へと漕ぎ出す、いわば公園内のボート漕ぎのようなものです。目標もルートも最初から見えているから、特にプランなどなくとも、「がむしゃらな努力」というパワープレイで目標地点に漕ぎ着けます。

一方で受験勉強というのは、遥か遠く、視野の外にある目標へ向けて漕ぎだす「大航海」です。視野の外へと到達するには、まずは目標地点と、自分自身の現在地をできるだけ正確に把握しなければなりません。必要なのは、羅針盤と地図です。そしてそれらを参考に、目標地点へと辿り着く「方法」をまず考えなければならなりません。

中間・期末で身につけたボートの漕ぎ方では、いくらパワーアップしようと目標に辿り着くことはできません。そもそも不確定な方向へ向かって必死に漕いでいる姿は、客観的に見れば溺れているようにしか見えません。つまり、「学校の勉強」という「ボート漕ぎ」と「受験勉強」という「大航海」は基本的に別物であり、前者の延長に後者があるわけではないということです。

説明書を全部熟読してから勉強をはじめるような、妙な生真面目さは捨てたほうがいい

学校の授業を中心としたいわゆる「正攻法」的な勉強のやりかたは、ゲームをやる際に、「まずは説明書を全部読んで暗記してからやれ」と言っているようなものです。いったい何割の人間が、説明書を熟読してからゲームをはじめることに耐えられるでしょうか。

説明書は、実のところ「説明する側」にとって便利なものであって、説明される側にとってはとても不親切な代物です。

ある時期からゲームの説明書がペラいちになり、代わりに実戦の中で学ぶチュートリアル形式が導入されるようになったのは、「説明書を熟読する」という「正攻法」が、実のところ誰もまともにできていない「幻の手順」だと制作者サイドが正しく気づいたからでしょう。

このように、物事の方法や手順をたったひとつ間違えるだけで、楽しみですら一瞬にして苦行に変わってしまうのです。むろん、逆もまた真なり。

当ブログも、受験の「説明書」ではなく「チュートリアル」であることを心がけて進めていきます。

基礎のための基礎練に意味はない。使える「基礎力」とはいつも「結果的に身についているもの」である

「まずは基礎を全部マスターしてから」というような、世にいう「正攻法」の多くは、本来は「成功するための方法」として生み出されたはずのものが、どこかの段階で目的を見失い形骸化した結果、「ただ正しいというだけの方法」になってしまうものです。「正攻法=成功法」という図式は、もはや単なる駄洒落でしかあり得ません。

物事をマスターする手順というのは、0から100へと単純に積み上げてゆくものではなく、「0から60に飛んで30に戻って」みたり、「いったん100を知ったうえで0を再確認してから10へ進んだり」というように、状況に応じて柔軟に、いわば「すごろく」のように進めていく必要があります。我々の人生がそうであるように。

そしてそういった臨機応変なプロセスの中で身についていったものこそが、徐々にその人の「基礎」になっていくのです。「基礎」は大事なものですが、それはけっして目的地ではなく、結果的に「気がついたら身についていた」というのが本当の、「実戦で使える基礎力」というものです。

受験というシステムへの誤解が、使えない勉強法を大量に生み出している

これから私が書いていく受験の方法論には、大きく分けて2つのタイプがあります。

ひとつは、実践的な勉強法や問題の解きかた、そして学校別の傾向と対策といった「具体論」。もうひとつは、受験というシステムの根本を理解するための「本質論」です。受験生や親御さんたちが受験に対して取るべき「スタンス/考え方」に関する話が、たびたび登場することになると思います。

「本質論とか面倒くさいから、すぐに使える具体策だけを知りたい」という人も少なくないと思いますが、受験に対する「スタンス」の話は、あらゆる具体策に通じてくるものなので、ぜひ全体をお読みいただくことを推奨します。もちろん抽象的な話に関しては、なるべく具体例を用いてわかりやすくお伝えしていくつもりです。わからないことや訊きたいことなどあれば、お気軽にご質問いただければと思います。

それでは、はじめます。

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